KDP(電子出版)のメモ 急急如律令

Amazon Kindleダイレクト・パブリッシングでの電子出版や電子書籍の作成販売について、文章やイラストの作成や編集方法について書いています。

改造版AozoraEpub3 1.1.1b15Qのリリースノート 脚注を利用したEPUBの作成

脚注を利用したEPUBの作成をしたいという要望があったので実際どうやればできるのかと。AozoraEpub3がaタグをaozoraepub3がどう処理しているのか。

github.com

 

アマゾンのKDPの脚注の例を青空文庫注記に置き換えた例、アマゾンのページでは脚注の文章がasideタグを利用している。

 

この脚注の例では、epub:type 属性および双方向ハイパーリンクを伴う aside 要素を使用しています。[#上付き小文字]<a id="source" href="#ft-1-1" epub:type="noteref">1</a>[#上付き小文字終わり]

[#ここから1字下げ][#ここから脚注]

<a epub:type="noteref" href="#source" id="ft-1-1">1.</a>  これは脚注テキストで、章または本の末尾に配置する必要があります。

[#ここで脚注終わり]

[#ここで終わり]

 

 

 

AozoraEpub3がリンクがhttpで始まっていないとリンクとして扱わない。#も追加して内部リンクにも対象にした。ただ、<a id="source" href="#ft-1-1" epub:type="noteref"></a>や<a epub:type="noteref" href="#source" id="ft-1-1">1.</a>  を自分で入力しなければならないのは上級者向けすぎる気もする。利用者が増えればもう少し簡単に注記でどうにかするのもありかな。

 

href.startsWith("http")||href.startsWith("#")

 

 脚注がつかえるEPUB作成ツールとしてはでんでんコンバーターがある。でんでんマークダウンという記法によりEPUBを作成できる。EPUBで脚注を追加するには直接XHTMLをsigilなどで編集する場合もある。そうするとEPUB生成と編集作業を別で行う必要があり、元データの数が増えてしまう。それはそれとして、青空文庫EPUBに変換するツールを作っているので脚注機能を追加してみよう。青空文庫では脚注以外にも割注があり割注を使った本を書いていた。青空文庫形式に脚注がなかったので、代用としてそっちを使う場合もあった。結局要望としてあったので追加してみることにした。脚注の青空文庫注記としては、[#ここから脚注][#ここで脚注終わり]と仮にそうしておくが後で変えるかもしれない。というのも後でもう少し合理的な方法が見つかればそっちを採用したいからというのがある。

 AozoraEpub3ではリンクにはaタグを採用している。ただし、aタグはhttpで始まるリンクしか表示されない仕様であった。脚注では#で始まる内部リンクを利用するので#ではじまるリンクを許可することで、脚注を可能にしている。HTMLと同じように内部リンクはidを指定する必要がある。ただし、脚注では相互リンクを前提にした作りになっている。例えば呼び出す側のidを"source"として、呼び出される側を"ft-1-1"となっている。href="#ft-1-1"とhref="#source"で相互にリンクを張っている。

<a id="source" href="#ft-1-1" epub:type="noteref">

<a epub:type="noteref" href="#source" id="ft-1-1">

epub:type="noteref"はEPUBリーダーによって脚注と認識されタップすると小窓で脚注を表示してくれる。

Kindle Previewerでは脚注は初めの1行しか表示されないので、表示したい部分を1行にまとめる必要がある。また、例では呼び出し側の全体をリンクをつけているが初めの数文字をリンクをつけるだけでも1行が表示される。

 

 

でんでんコンバーターはアップロードされたテキスト等を電子書籍の標準フォーマットEPUB 3に変換して出力するウェブサービスです。

https://conv.denshochan.com/about

Sigilは、EPUBフォーマットを使って優れた電子書籍を簡単に作成できるように設計されています。

https://sigil-ebook.com/

AozoraEpub3

青空文庫の注記入りテキストファイルをePub3ファイルに変換するツールです。ライセンスはGPL v3で改変した場合にソースコードを開示する義務がある。ソースコードの流用、改変、再配布を行った場合もGPL v3が適用されます。

https://github.com/hmdev/AozoraEpub3

EPUB脚注