311の教訓から、電力システムは強化されたはずだったが似た地域で同様の規模の地震で電力システムが危機にさらされた。そのときに太陽光発電が役に立たないという意見が非専門家の間で頻繁にツイートされていた。逆に経済産業省は「節電効果、揚水発電、太陽光発電」で電力需給の逼迫が解除された、としている。太陽光発電に関わった人は東京の停電を防いだことを誇っていいと思う。
「揚水発電は原子力の安い電気を夜間にために需要のピークの昼間に放電する」と説明せれることが多い。今では、逆に太陽光発電の余った電力を昼間にためて、夕方に放電することが増えている。
揚水発電は有名になったので電力を貯めるというのが知れ渡ったと思う。その前は水力発電と合わせて平均化して水力発電のコストが高く計算するのに使われていた。それで原子力が一番安いぞと電力会社は宣伝していた。
ただ、太陽光発電と揚水発電をペアで使うのであれば、「太陽光発電と揚水発電のコストを合わせるべき」という意見もある。その前は「原子力は揚水発電のコストを合わせるべき」という意見が多かった。
本題に入る。今回の地震で止まったのは火力発電だった。女川原発も震源から近く、動かしていても地震で止まったのではないか。つまり、火力発電と原子力発電は地震で止まったり壊れる。逆に太陽光発電は地震で壊れたという話は聞かないし、地震と前と後で、同じような天気の日はそれほど出力が変わらない。太陽光発電は地震に強いと言えるが雨には弱い。
念のため、図解です。〇に■白抜きマークは、今回計画外停止しなかった大型火力電源で、紫色は原子力発電設備を指します。 https://t.co/k1JUUS01wt pic.twitter.com/yquINnOmcn
— 松尾 豪 (@gomatsuo) 2022年3月17日
ここで考えないといけないのは、火力であっても震源域から離れていれば地震の影響がない。そうすると地震は同心円状に震度が低下するので、円で囲って集中しないほうがいい。火力発電は海側に集中していて、それは大量の冷却水が必要になる。海に面していない国では川で冷却するが、川の温度が上がるなどの問題がある。
- 火力と原子力は海に面していて円の中に入らないように分散させる必要がある。
日本の場合は太陽光発電に偏っていて風力発電の割合が少ない。風力発電は朝と夕方の発電量が増えるので、太陽光発電と風力を組み合わせがいいとされる。
電力融通という仕組みで、22日は東京は中部電力や東北電力から電気を受け取っている。JEPXという日本卸電力取引所からも電力会社から購入している。その価格は電力需給によって変わる。つまりJEPXの価格が上がれば電力需給が逼迫していると言える。
東京は昼間でも逼迫しているが、東北や北海道では価格が下がっている、これは太陽光発電によってのもの。つまり一番逼迫している22日でも東北や北海道で太陽光発電の電力は余っていた。太陽光発電が役に立たないという22日ですら、九州や東北北海道の太陽光発電を電力融通していたことになる。
JEPXスポット市場2022年3月22日(火)受渡分取引価格☞システムプライス平均値📊64.06円/kWh、最高値📈80円/kWh、最低値📉23.44円/kWh、東京BL🏙69.42円/kWh、関西BL⛩46.49円/kWh、取引量⚡797GWh<天気予報>札幌🌥6℃/-1℃、東京🌧11℃/3℃、大阪🌧11℃/5℃、福岡🌧16℃/7℃ pic.twitter.com/n4OMdCVhyH
— JEPXスポット価格 (@JEPX_Spot) 2022年3月21日
北海道電力 本州とを結ぶ送電線通じて電力融通 #北海道NEWSWEB https://t.co/TgyL9vAxuC
— NHK北海道 (@nhk_hokkaido) 2022年3月22日
「そもそも太陽光発電がなかったら、311の時みたいに地震の次の日から停電していたのでは。」
節電しなくていいならそれが一番いいが、もっというと停電しないほうが一番いい。火力発電の大規模脱落により、供給力が低下して地震直後に地域を限定して停電させる。
これは311のときも当然起こった、ただ今回違ったのは地震の翌日に停電がなかった。それは電力融通だったりもあるけど、太陽光発電によって供給余力が常に確保されていたのが大きいと思っている。その後に雨があって太陽光発電の供給力が落ちたが、16日に地震があって22日まで節電要請が必要がなかったのは大きい。それだけあれば、夏のために点検に入っていた火力発電を動かせる準備ができる。17日から21日まで太陽光発電の電力があったために停電がなかった。
補修を中止して火力発電を稼働させた。
【電力需給逼迫警報解除】経済産業省は、東京電力管内において、節電効果もあり、揚水発電が多めに確保でき、太陽光発電で1000万kWを超え、予備率3%を確保できたとして『電力需給ひっ迫警報』を午前11時に解除すると発表。 pic.twitter.com/DB5eQiAUcD
— Mi2 (@mi2_yes) 2022年3月23日
22日に全国的に雨が降って太陽光発電の電力が期待できない状態になった。ただ、東北で一部で晴れたことで
太陽光、やはりポンコツだwww
— 韓国朱子学倫理大嫌い@なないろ会員No.37 (@utatroo) 2022年3月23日
昼過ぎから曇ってきたらこのありさま。
今、蓄電施設はほとんどないから、太陽光発電全量を揚水のために回した方がいいのかとか思ってみたりw pic.twitter.com/tMVlaPMUEK
今回の停電危機で揚水発電に注目が集まったが、説明が古い。揚水発電の使用パターンを描いてみたが、昼間の電力需要がピークとなる7−8月以外は、昼間の太陽光の蓄エネが中心で今後はこの傾向が強まる。
— Kenji Shiraishi (@Knjshiraishi) 2022年3月25日
「夜間に余っている電力で高い場所に水をくみ上げる必要があります。」https://t.co/n2WCn4jkS1 pic.twitter.com/fXjaAJ8qrX