中世っぽい設定のものはよくあるが中世の技術ってどのくらいのかをあまり知らなかった。ただ、この本はほとんど中国発の技術が多くて、ヨーロッパがオリジナルなものがないかな。水車の本では、日本でも中国発の資料が多くあって引用されているものがある。ただ、なぜ中国の発展が止まったのだろうかというのが気になっている。
鋳鉄、つまり鉄を完全に溶かして型にはめるという技術が中国が先行していたのに関わらず、そこからむしろ近世に入って衰退していったりする。製鉄の問題はエネルギーの問題かなとも思っている。例えば石炭がなければ、木炭からコークスへの切り替えができないだろう。そうすると寒い地域のほうが、植物が分解されにくくて、泥炭といったものが多く取れて燃料の問題が少なのかなと考えていた。中世をエネルギー的に見ると面白いかな。

大聖堂・製鉄・水車―中世ヨーロッパのテクノロジー (講談社学術文庫)
- 作者: ジョゼフ・ギース,フランシス・ギース,栗原泉
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2012/12/11
- メディア: 文庫
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産業革命は注目されるがそれ以前がどうなっていて、中国を追い抜いていくのかが中世の技術にあるのかと思ってみていた。ただ、正直技術的な説明があんまりなく、詰め込み過ぎ感があるな。もっと個々の部分を頭を入れて説明してあれば理解しやすいのにと思った。