異世界転生ものの小説は最近よくあって、その小説に現代の知識を活かそうとするんのがある。大抵は魔法でなんとかしてしまう感じになっていてあんまり考えなくてもいいようになっていたりもする。で、実際のところ本当に技術の再構築は可能なのかなと思うわけ。正直ファンタジーなんだからなんでもいいじゃないかって気はする。
ゲームの世界に集団移転したら、魔法と科学を融合して発展させようとした感じの「ログ・ホライズン」や。なぜかファンタジー世界なのに現代技術を使っている「まおゆう魔王勇者」もあった。四輪作法、鉄砲、羅針盤など。
「ノーゲーム・ノーライフ」で本をいっぱい入れたタブレットと太陽電池持ってるのが都合良過ぎ感があったり。けど、どのくらい詰め込んだ本の情報が使えるもんだろうか。異世界を自由に行き来できる条件設定の物語もあったりする。
電子書籍の時代になれば、タブレットに電子書籍を詰め込んでソーラーチャージャーで充電しながら、異世界で現代技術をチート的に使う内容が出てくるのかな。ソーラーチャージャーは2時間太陽に当てていると、スマホやタブレットを60%ぐらい充電できるようだがわりとでかい。
洋画だとオデッセイのような、火星で文明を再構築という映画もある。the martianってタイトルで火星人が本来のタイトルの意味だが。
tomo31415926563.hatenablog.com
異世界で科学でチート的に発展させる内容の小説があるが、医療分野で言うとJIN―仁とか鉄砲で言うとドリフターズ等がある。JIN―仁ではペニシリンを作っていた。
違う惑星に行って、一から文明をもとに戻すような話が面白そうだと考えたことがある。例えば次のような小説の設定
地球が滅びそうなので別の惑星に移動する。文明の再構築に必要な物を宇宙船に詰め込んで地球から離れる。さて必要な物は何でしょう。農業するために植物の種が必要か、遺伝的多様性を維持するだけの人数。電子データとして保存されていた場合にそれを将来的にも読みだすことができるようになるだろうか。30年もしないうちに端末が壊れて読み出せなくなってしまわないか。そうしたら文明を一から作り直す必要がある。一番いい保存方法は石版で住みたいな。端末が壊れる前に、情報端末を作る必要が出てくるわけで。
- どうやって金属作るのか
- 食べ物はどのように手に入れるのか
- 衣服はどのように
のように考えていた。
洋画とアニメの違いを考えてみると、アニメだと魔法でなんとかしてしまう感じ。洋画だと未来的科学でなんとかしてしまうパターンな感じだ。
科学の土台になっているもののコンピューターは本の知識では、コンピュータの操作の仕方や簡単な仕組みについては書いてある。本に設計図なんてものはないので一から設計をしなおさなければならなくなる。コンピュータの部品のCPUというのがあるのはわかるが、CPUを作るのにフォトリソグラフィーについては見つけることはないかと言って専門書を読んだとしても。読み解くにはもっと多くの本が必要なばかりか、論文特許を見る必要があるかも。そもそもシリコンインゴッドの作り方などがわかるだろうか。
一旦知識や技術が途切れてしまうと、復元に多大な時間がかかるものから、逆に知識を持っていれば簡単に復元できる技術もある。歴史をそのままなぞるのではなくて、ショートカットできる部分を考えてあるのがこの本の面白いところである。
The Knowledge: How to Rebuild our World from Scratch
- 作者: Lewis Dartnell
- 出版社/メーカー: Vintage Digital
- 発売日: 2014/04/03
- メディア: Kindle版
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この本の中で書かれている内容は、核戦争や病原菌のアウトブレイクなどで、急激に人口が激減した場合にいかに早く科学文明を復興させるかについて書かれている。
はじめに食料が必要になるから農業を始める
農業
農業が発達すると食料生産に投入する割合が減らせるようになり、食料以外の分野に人を割けるようになる。農業のためには種が必要になり種にはハイブリッド種と在来種がある。ハイブリッド種では種から育て作物ができて種ができても代を重ねるごとに育たなくなってしまう。なので在来種の種が必要になる。
穀類、米、とうもろこし、大麦、オート麦、ライ麦、キビ、小麦、もろこし
稲において連作障害がないのがアジアで人口が多い理由かと考えている。
連作障害についてのいくつかの疑問 | みんなのひろば | 日本植物生理学会
ノーフォークの四輪作法
まおゆう魔王勇者で三圃式から四輪作への切り替えが出てきていた。アニメの二期は期待できないかも。パナマ文書が最近の話題をさらっているし。輪栽式農業が農業労働者の割合を減らし産業革命へと導く事になる。
豆類、小麦、根菜、大麦の順に育てる
他にも、食品保存技術、織り機
化学物質
木炭を作り、石炭をコークスに。
炭の作り方 - Teachme | マニュアル作成をもっと簡単に。指先一本でマニュアル運用
他にも
石鹸、粘土、石灰モルタル、金属、旋盤、高炉、ガラス
機械、水車、風車、電気、エンジン
紙、インク、印刷、電気通信
蓄電器にキャパシターとふりがなを付けてコンデンサと読んだり、インダクタンスをコイルと読んだりしているので見た時に違和感を感じた。一般的に蓄電器といえば電池と混同する場合が多いのでコンデンサと書く。本の内容のジャンルが幅広いのでどこまで翻訳が正しいのかが気になった。
個々の技術よりもこれをするのにはこの材料がいるといように連なっていて、全体としてどの技術がどこに使われているかがわかる。こういう歴史の授業があれば面白いのではないか