文明が滅びた原因を権力者自体に求める場合もあるが、実際は環境の変化による場合も多いのだろうか。農耕によって土が流出しやすくなり、土の肥沃土が下がり、人口を支えきれなくなることで突然に文明が崩壊する。
FGOのアニメでウルクが出てきたが、ウルクが崩壊した原因が塩害にあるのではという話であった。結局の所はFGOには関係ないかもしれないが、都市の衰退には食糧事情が大きく関係しているのかもしれない。
灌漑する、水に塩分が微量に含まれている、蒸発すると塩分だけが残る。これを繰り返すうちに塩分が積もっていく。
正直どこまで現代と関係があるのかなと考えることが有る。この本では砂漠化していると有るが、衛星写真で見るとむしろ緑化しているというのが最近の話である。植樹によってむしろ緑化している。
ギリシャやローマにも土壌流出によって街が崩壊していったのではないかという話。農法によって土壌流出の速度が違うのが、肥料ができることによって覆い隠されている。
アメリカの土壌侵食を見ていると、煙草と綿花で窒素分を使い果たしては西へ進んでいくというのを繰り返して西海岸まで行き着いていしまった。土壌の栄養を補給するより、新たに開拓するほうが容易だったから。持続的に農業をするには土にも意識を向けるべきという話なのだろか。
広大な土地を機械で造るには単一作物を平野部で作るほうが効率的なんだろう。で、今のアメリカの農業はどういう感じなのだろうか。
ロシアはアラル海の消滅などが書かれていた。
本を通して思ったのは、工業的に農作物を量産しようとして逆に農業の衰退を招いているという矛盾。ただ、それ以外の方法で安定的に発展させる方法の模索もまた必要なのかな。